価格は需要を反映しているのか
手っ取り早く語学をやろうと思ったときに頭に浮かぶ教材と言えば白水社のニューエクスプレスシリーズだろう。
シリーズすべてのタイトルで全20課、練習問題、巻末の語彙集など決まった形式で編集されているのが特色だ。
よく見てみると、ボリュームはほぼ同じだがタイトルによって価格が結構違っている。
まあ商売なので当然、多く売れるものは安くできるし、あまり部数が売れなさそうなタイトルは価格を高く設定せざるを得ないのだろう。
どんな言語が安く販売されているのか気になったので、一覧にまとめてみることにした。
今回調べたのは「ニューエクスプレス」シリーズと、「ニューエクスプレスプラス」シリーズで、現在販売しているタイトルだ。
白水社のホームページに2020年12月現在で掲載されているものを表にしたのが、こちら。
ちなみにアスタリスク(*)をつけたのは「ニューエクスプレス」シリーズの商品で、他はすべて「プラス」で販売されている。
絶版になったと思われる韓国語は入れていない。
やはり上位は「メジャー言語」
トップ10をみると、大学の第二外国語で扱われていそうなものや、話者数の多いアラビア語、ヒンディー語などある程度需要がありそうな言語が入っている。
意外なのはフィンランド語か。
次に25位までの言語はそこそこ話者が多かったり、日本との往来が多い国(東南アジアなど)の言語が占めている。
このあたりの順位で気になったのがエスペラント。
エスペラントってあまり使い道ないのではないかと思っていたのだが、PCゲームでエスペラントが使われるソフトがあるらしい。
ヨドバシカメラのPCゲームコーナーになぜかエスペラント小辞典が並べられていて不思議に思っていたが、こうしたゲームのファンはニューエクスプレスを買っていたりするのだろうか。
それにしてもここにエスペラントの辞書を売ろうと思った店員さんもすごい。
きっと商品のことを理解している優秀な人なのだろう。
3,000円超のタイトルはマニア向け?
約半数のタイトルは税抜価格で3,000円を超えている。
ただし、ラトヴィア語やリトアニア語、ロマ語、セルビア語・クロアチア語など、音源付きの語学書自体他に売っていなさそうなものばかりで、少し高くてもありがたいものばかりだ。
語学を始める際は、まず音声に慣れるのが大事なので、ニューエクスプレスくらしいか音声付きの教材がない言語をやるなら、買っておいたほうがいいだろう。
ぜひ今後も他に音声付き教材のない言語を新刊として出してほしいものだ。
アルバニア語とかどうだろう?