新刊のペルシア語教材
ペルシア語の新しい本が大阪大学出版会から発売された。
「世界の言語シリーズ」という語学書がこれまでも出ていて、2020年4月にペルシア語版が発売になっていた。
シリーズ15番目だが、なぜか14番目のインドネシア語よりも先に店頭に並んでいたようだ。
私はインドネシア語を買うつもりであったが、なかなか発売されないので先にペルシア語を購入したのだ。
読んでみた感想
購入してから2週間程度で全部読むことができたので、気付いたことを記す。
この本は一応、入門書としても使用できるとは思うが、一通り文法を学習した人にもおすすめできそうだ。
全部で24課あるのだが、冒頭に「購読」と題されたやや長めのペルシア語の文章が掲載されている。
それと同時に会話文もあり、訳は別冊を見なければわからない。
ペルシア語の文にはカナもふっていない。
一般的には、文章は会話文のみだったり、和訳が次のページに載っていたりする教材も多いが、そうしたものと比較してやや難易度が高い印象だ。
CDの音声も遅すぎず、速すぎず、何度も聴くのにちょうどいい速さだ。
物足りないのは、練習問題くらいだろう。
ほとんどの課の練習問題は「〇〇を使って〇語以上の作文をしなさい」というものなので、独学ではやや厳しいと感じた。
あと、単語集が巻末についていて、この本に出てきた単語は概ね収録されているが、巻末に載っていないものもいくつかあったので、辞書を持っていると便利だろう。
でも、今はお手頃な価格で手に入るものはないようだ。
現代ペルシア語辞典がおすすめだが、今は中古しか売っていない。
誤植もみつけた。
20課の会話文でタカシくんが一人二役みたくなっているところもある。
タカシ「もしもし、サーエディー先生」
タカシ「はい、私です」
というような会話になっている。
市販の教材でのペルシア語学習法
ペルシア語の教材で最も入手しやすいのはニューエクスプレスプラス ペルシア語《CD付》だろう。
これは、CDもついているし、練習問題もそれなりにある。
新出単語がわかるように掲載され、練習問題もしっかりしている。
音源はないものの、独学でもしっかり基礎を固められる。
これを1冊やり込めばイランに行ってもかなり話が通じるだろう。
しかし、すでに販売されておらず、中古しかないようだ。
最近は文法メインのペルシア語文法ハンドブックという本も出ているので、これらをうまく組み合わせて学習すれば、それなりに習得はできそうだ。
基礎ペルシア語が入手できればいいのだが、そうもいかないので、現状ではニューエクスプレスで慣れて(文法の基礎、練習問題、リスニング)から、世界の言語シリーズで文法を復習、同時に長めの文章読解力を鍛える、という流れになるのだろうか。
極めたいならもちろんペルシア語四週間である。
世界の言語シリーズを一通り終えたら、ペルシア語四週間もできそうな気がしてきた。
気のせいかもしれないが。