異世界への誘い
ジョージアを旅行する目的は人それぞれだろう。
ある人は教会と自然が調和した美しい風景を、ある人は美味しいワインを求めてこの国を旅するかもしれない。
最近はヨーロッパよりも安い物価と居心地の良さ(程よく英語が通じるため?)からこの地に「沈没」するバックパッカーも多いと聞く。
観光地としても最近、脚光を浴びつつあるこの国に私が行った理由はというと、旧ソ連の雰囲気が懐かしいことと、文字が面白そうだという2点だ。
街中の看板が見慣れない文字で表示されていると、「外国へ来たなあ」という感じにさせてくれる。
これまで行った国の中ではタイやイランなどでそういった雰囲気を味わうことができた。
今回の旅行はそういう雰囲気を求めてきたということもあり、 ジョージア文字(グルジア文字)の看板を撮影することも多かった。
ここでは撮影した写真をいくつか紹介してみたい。
大型ショッピングモールの看板
トビリシ市内にある大規模なショッピングモールに行くと、お馴染みの世界的ブランドの店が集まっている。
そしてうれしいことにその多くがジョージア語表記の看板を出している。
私が行ったのはGalleria Tbilisiという地下鉄タビスプレビス・モエダニ(Liberty Square)駅直結のショッピングモールだ。
確か5階建てで、最上階はフードコートっぽくなっておりファーストフード店が多かった。
マクドナルド、バーガーキング、ケンタッキー・フライド・チキンなど日本でもおなじみの店が並ぶ中、こんな店もあった。
「ピタハット」って、こんなのアリなのか。
中国とかにありそうなパクリ具合だ。
日本食レストランは「ヤクザ」。
「ザ」が「DZA」と表記されているあたりがいい感じ。
H&Mもさりげなくジョージア語表記されている。
海外で人気の日本風ブランド「Superdry」もあった。
日本ではなかなか着ることをためらうようなデザインの服が多い。
ちなみに地下にはこれまた日本風ブランドの「ミニソー」が出店していて、大繁盛していた。
まだまだ続くジョージア語の世界
ショッピングモール以外にもトビリシの街にはジョージア語の看板・表示がたくさんある。
こちらは女性向けファッションブランドが集まった建物の案内。
全部ジョージア語で書かれていて、まったく読めなかった。
バーバリーやプーマも訳されている。
Dunkin' DonutsとSPARは店舗数も多くいろいろな場所で目にした。
HUAWEIってどうやって書くのかがよくわかる。
アルファベットのお勉強にぴったりの教材だ。
サムゴリ駅前の市場に行くと、看板は3か国語表記だった。
いかにも旧ソ連圏的空間な地下歩道と、その中の商店の様子がこちら。
入口の看板にロシア語の表記はなかった。
ロシアと戦争してから脱ロシア化をすすめているからだろうか?
地下鉄構内やバス停など交通機関に掲示されている広告もジョージア語だけのものが目立つ。
外国人には厳しい。
おまけだが、トビリシ市内にはなぜか「ベルリンの壁」の一部がある。
こちらも英語とジョージア語だけで、ロシア語での説明はなし。
お隣の国の偉人()の名前がついた公園。
こちらは大文字の「Ə」が印象的なアゼルバイジャン語表記。
歩いているだけで写真を撮りたくなるトビリシ。
700枚くらい撮ってもまだ撮っておけばよかったと少し後悔している。
沈没するバックパッカーの気持ちもなんとなくわかったような気がした。
私は渡航前にアルファベットだけ覚えようとしていたが、結局一部しか記憶に残っていなかった。
文字だけでなく子音が連続したり、あまり聞かない発音があったりとジョージア語(グルジア語)はなかなかおもしろいので、勉強してから旅行するのも面白いだろう。
音源付きのニューエクスプレスシリーズが出ているのでマイナー言語の中では比較的学習やすいと思うので、チャレンジしてみるのもいいかもしれない。