ジョージアが生んだ英雄?
世界史などでおなじみの第二次世界大戦時の旧ソ連最高指導者スターリン。
実は本名はイオセブ・ベサリオニス・ゼ・ジュガシヴィリといってジョージア人である。
かつては至る所に銅像が建てられていたらしいが、粛清や強制移住などの功績(?)から馬では国内外であまり評判のよくない指導者として有名である。
そんなスターリンの生誕地が首都トビリシから車で1時間くらいのところにあるゴリという場所だ。
ゴリにはスターリン博物館というものがあるらしく、せっかくなので行ってみることにした。
スターリンで溢れる館内
トビリシの地下鉄ディドゥベ駅前からマルシュルートカで1時間。
あっという間にゴリに到着した。
さっそくスターリン博物館を目指す。
中心部の公園の端にあるこの建物がスターリン博物館だ。
手前に見える小さな建物はスターリンの生家らしい。
ここは入ることはできない。
早速、博物館に行き入場料15ラリ(600円くらい)を支払った。
結構いいお値段だ。
内部は別に撮影してもいいらしい。
中に入り正面の階段を上るといきなりスターリン像が現れる。
建物の内装は立派だがあまり見学者はいない。
旧ソ連圏から来た団体客が一組と数人の個人客しかいなかった。
展示してあるものは、スターリンの生い立ちや戦争時の写真など。
ジョージア語とロシア語の説明は必ず表示しているが、英語はあったりなかったりなので、ロシア語が分からないとあまり楽しめないかもしれない。
バクーやアシガバードで作ったスターリン肖像画絨毯などもある。
その後ろにもスターリンの写真がたくさん。
デスマスクも展示してあった。
外国からの贈り物コーナーは豪華なものがたくさんあった。
中国からのものは分かりやすい。
このあたりは言葉がわからなくても十分楽しめそうだ。
最後にスターリンが使っていた部屋を再現したような展示もあった。
スターリン博物館なのだから仕方がないが、中央アジアの独裁国家みたいな露出頻度である。
小さなお土産コーナーもあったので、覗いてみるとスターリンコースターを発見した。
値段は6枚入り(3つのデザイン×2個)セットで25ラリ(1,000円くらい)。
ジョージアにしてはやや高いような気もするが、記念になるので迷わず買った。
こんなものを使っている人がいたら要注意人物だろう。
博物館の隣にはスターリンが使っていた(のかどうかはよくわからない)列車が置いてあった。
鍵がかかっていて中に入れなかったが、ロシア人の団体ツアー客が案内されていたので、近くにいたフィリピン人観光客3名+その通訳とともにどさくさに紛れて突入。
おかげで途中まで見学することができた。
シャワーやバスタブもあったので当時としてはかなり豪華な列車だったのでだろう。
博物館以外のゴリ観光名所
スターリン博物館の見学は1時間もかからなかった。
これだけで帰るのはもったいないので、ゴリの街を散策してみることにした。
とはいえ、博物館以外にとりわけ見るべきものも多くないのが実情。
とりあえず唯一の観光スポットらしき要塞跡に行ってみることにした。
小高い丘にある要塞跡は、入場料を取られることなく見学することができる。
ただし、ただの廃墟なのでそれほど面白いわけでもない。
いまにも崩れそうな部分もあったが、修理も行っているみたいのなので、数年後に行ったら美しく生まれ変わっている可能性もある。
歴史的背景もよくわからないままの見学なので、ここから見えるゴリの風景とバスターミナルまでの街歩きを楽しんですぐにトビリシに帰った。