私の外国語挫折日記

さまざまな外国語への挑戦と旅の記録です


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ジョージア(グルジア)でサッカー観戦する方法

サッカー・ジョージアリーグのレベルについて

まったく需要はないだろうが、ジョージアの首都トビリシでサッカー観戦をしてきたので、その一部始終とスタジアムへの行き方などをお伝えする。

 

一般的にヨーロッパでサッカー観戦といえばイングランドやスペイン、ドイツなどレベルの高いリーグを思い浮かべるだろうが、ジョージアのような小国にもちゃんとリーグ戦があり、ここから世界的な名選手が生まれる可能性もあるのだ。

ちなみにジョージアの首都トビリシの市長は、世界的クラブのACミランで長く活躍したカハ・カラーゼだ。

 

それでジョージアリーグのレベルはどのくらいなのだろうか?

2019年3月現在の欧州サッカー連盟による国別ランキングでは、ジョージアリーグは55の国と地域の中で45位となっている。

ジョージアより下位の国を見るとジブラルタルフェロー諸島アンドラなどといった人口数万人の国ばかりだ。

欧州でも下位に位置づけられるこの国のリーグは果たしてどんな感じなのだろうか?

みなさんも気になってきたであろう。

 

 

国内リーグの開幕戦に行ってきた

googleでふとジョージアリーグの日程を調べたところ、滞在中に運よく?開幕節の何試合かがトビリシで開催されることが分かった。

最初の試合は金曜日の19:00キックオフ。

対戦カードは前年度チャンピオンのFCサブルタロ(FC Saburtalo)と2部から昇格のディナモ・バトゥーミ(Dinamo Batumi)の一戦である。

どちらも聞いたことがないチームではあるがリーグの開幕戦なので盛り上がるに違いない。

試合会場はトビリシ市内のヴァケ地区にあるMikheil Meskhi Stadiumという場所だ。

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地下鉄の駅から遠く旅行者には行きづらい。

しかしヴァケ地区は旧ソ連時代は共産党の幹部などが住む格式高い地域だったそうだ。

確かに近くにはカフェやショッピングセンターなどもあり落ち着いた雰囲気の地域だった。

ヴァケ公園の隣にある試合会場のスタジアム横には、ジョージアサッカーに関する記念碑のようなものや、記念写真が展示するメモリアルパークのようなスペースがあった。

そこに前述の元ACミラン所属のトビリシ市長カハ・カラーゼの名が刻まれたプレートもあった。

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こちらのダビド・ムジリさんというのは、Jリーグサンフレッチェ広島に1シーズン在籍した選手である。

少しマニアックかもしれないが、いい選手だった。

 

ちなみに国内で最も人気のあるのはディナモ・トビリシ(Dinamo Tbilisi)というチームで、トビリシの土産屋などにもタオルマフラーなどを置いてあるのを目撃した。

ディナモ・トビリシの試合はトビリシ駅付近のディナモスタジアムで開催されるので、こちらの方が行きやすいだろう。

 

チケットの買い方・スタジアムの入り方について

肝心のチケットではスタジアム前のチケット売り場で購入することができた。

試合開始1時間前に到着したが、ブースの中にいたお兄さんは「10分待ってくれ」と言うではないか。

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仕方がないのでさっきのメモリアルパークで時間を潰して、10分後に再度行ってみると5人くらい並んでいた。

5人しか並んでいないのに自分の番が来るまで10分くらいかかった。

どうやらチケット発行の機械の調子が悪いらしい。

入場料の5ラリ(約200円)を払い、5分くらいかかってようやく発行されたチケットがこちら。

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うーん、印刷が薄い。

QRコードは読み取りできるのか心配になるレベルである。

 

なにはともあれ、チケットを入手したのでスタジアムに向かうことにした。

しかし、どこの入り口も閉鎖されていて入れない。

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 誰もいないグッズ売り場もあった。

ジョージア代表が試合をするときは使われるのだろうか?

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人が集まっているので、ここが入り口かと思ったら、関係者入り口だったらしい。

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結局、一般入場は試合開始30分を切ってから始まるようで、物売りのおばちゃんからコーラを買ったりして時間を潰すことになった。

そしてスタジアムへの入り口は上の写真の関係者入り口の奥にあった。

 

いよいよ試合観戦!観客数は…

ようやくスタジアムに入場することができた。

あの薄いQRコードも読み取ることができていた。

席は自由のようだが、メインスタンドの一部しか解放されていない。

適当に場所を見つけて座ろうとしたら、

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席が汚い。

とても座れる状態ではない。

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おかげで日本から持ってきたウェットティッシュ(箱)がこの旅で最も活躍した日となった。

 

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程なくして、選手入場。
いよいよ試合が始まる。

その前に、この伝統的な衣装を着たおじさんたちによる国歌斉唱。

リーグの開幕戦だからこういうこともあるのだろうか。

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それにしても、応援はアウェイのバトゥーミサポーターの声しか聞こえない。

「ディナーモ・バトゥーミ!バトゥーミ・ディナモ!」

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一方の前年度王者FCサブルタロのサポーターはこちら。

 

6人しかいない。

試合終了までこの一角の人数は変わらなかった。

このチームは人気がないのだろうか?

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試合はアウェイのバトゥーミが押し気味の展開だが、決定機を逃し前半は0-0。

両チームとも基礎的な技術はしっかりしているよう見えたが、効果的なパスやドリブルで相手を崩すシーンはほとんどなく退屈な試合であった。

結局、後半にFCサブルタロがごちゃごちゃした展開から1点を先制して試合終了。

3月になったばかりで気温も低く、私は寒くて何度も試合中に帰ろうと思ったが何とかフルで観戦することができたという状況だった。

ただし見る価値があったのかというと、イエスとは言えない。

正直、以前観戦したタイやインドネシアのリーグ戦の方が面白かった。

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そして観客数の発表はなかった。

後日インターネットで調べても"attendance 0"と表示されている。

https://www.transfermarkt.pk/fc-saburtalo_dinamo-batumi/statistik/spielbericht/3163805

おそらく数えていないのだろう。

現地で見た限りではだいたい200人くらいだと思う。

チケットは1枚200円だったから、主催者は40,000円くらいの入場料収入があったはずだ。

これで採算が取れるのだろうか?

盛り上がり方も「友達・家族が出ている」というノリの人が多かった気がする。

ジョージアリーグは関係者くらいしか生で観戦しないのだろうか?

 

謎だらけのジョージアリーグではあるが、2万人以上収容のスタジアムで観客数も気温もお寒い試合となっていたように感じた。

人気チームのディナモ・トビリシの試合はもう少し盛り上がるのではないかとは思うが、果たしてどうだろうか。

ジョージアに行くサッカーファンの方がいれば、是非確かめていただきたいところだ。