経済用語のお勉強
市販されているロシア語の教材は日常会話や文学を題材としたものが多い。
古い教材だと共産主義用語も学ぶことができる。
だが、冷戦後のロシア経済の発展にもかかわらず、現代の経済用語を学べる教材は非常に少ない。
そこでネイティブの方の個人レッスンで経済用語が出てくるような読み物を紹介してもらっている。
今回は朝青龍がモンゴルで行っていたビジネスについての記事を読むことになった。
辞書に載っていない単語の調べ方
比較的新しい記事(とはいっても2012年)なので、最近使われるようになった単語は辞書をいくら調べても出てこない。
日本で出版されている露和辞典ではとても太刀打ちできないものも多い。
上の記事でいえば、"Диверсифика́ция"(分散投資)などはその典型だろう。
こうした単語はどう調べたらよいのだろうか?
私が考えた方法は2つ。
一つは、wikipediaで辞書に載っていない単語をロシア語で検索し、画面左下の「他言語版」で日本語か英語の記事へのリンクに飛ぶ方法。
スマホの画面だと記事のタイトル下に「文A」という表示を押すと「他言語版」が表示される。
(このブログを読んだ方に教えていただきました。)
もう一つの方法はスマホアプリなどの露英辞典でロシア語単語の英語訳を調べた後、weblioなどの英和辞典で日本語訳を調べるというもの。
Google翻訳などでロシア語から直接訳す方法もあるが、現時点(2017年)では精度が低いのであまりおすすめできない。
経済用語の略語
経済用語は英語ではだれでもわかる略語のものが多いが、ロシア語にするとそもそも文字が変わるのでわからなくなるものが多い。
これはひとつひとつ覚えるしかないだろう。
今回の読み物では"ВВП"という用語が登場した。
これは一般的にはGDP(Gross Domestic Product 国内総生産)のロシア語表記(Валово́й вну́тренний проду́кт)だ。
しかし"ВВП"にはもう一つ別のものを表すことを教えてもらった。
それはプーチン大統領だ。
誰もが知るロシアの大統領ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチン(Владимир Владимирович Путин)はそのイニシャルが"ВВП"だったのだ。
もちろん、ロシア語を読むときは文脈からどちらを意味するのかはっきりわかるだろうから、間違える心配はあまりない。
ロシア語豆知識として誰かに披露したくなるような話だが、ロシア語と経済の両方に興味がある人は少ないのかもしれない。