オホーツク海とロシア
網走あたりでは流氷が近づく季節になってきた。
ところでそんな流氷を見られる日本の海はオホーツク海だが、「オホーツク」とはなんだろう。
昔、そんなことを思いながら世界地図をみていると、あっさりロシア側のオホーツク海沿岸に「オホーツク」という町を見つけたことを思い出す。
この町はロシアがシベリア探検で東方に領土を拡大していた時期には重要な町だったらしい。
そういうことで、そのオホーツクに面した海ということでオホーツク海になったようだ。
最近では北海道の網走支庁が「オホーツク総合振興局」に改称されるなど、すっかり地方名として定着しつつある。
しかし隣国の町の名前が地方名になるなんてなかなか珍しいことなのではないだろうか。
オホーツクの語源をさらに探る
ある日「ロシヤ語四週間」を読んでいると、一つの単語が目に入った。
охота 狩猟
発音は「アホータ」、アクセントを無視すれば「オホータ」である。
オホーツク海のオホーツクはロシア語表記すると"Охотск"で、語尾の"ск"はロシア語で「~の街」を意味する。
ロシアのオホーツクにはохотаという名前の川があり、それが街の由来となったのだが、この川は先住民のツングース系の言語が由来との説もあるそうだ。
本当の語源はどちらかわからないが、ロシア語を知る人から見たらオホーツクとは「狩猟の街」と感じるのだろう。