短期集中で学習
旧ユーゴスラビア地域はサッカーや歴史に興味を持ってから個人的に好きな地域であったので、セルビア語・クロアチア語にも何度かかじってみた。
しかし、長続きせず文法や単語もあまり覚えていないという状況だった。
学生時代にセルビアとクロアチア、ボスニアに旅行に行ってからは、教材も本棚の奥に眠ったままで、宝の持ち腐れ状態であった。
今回は特に理由もないのだが、なんとなくセルビア語・クロアチア語をやりたくなって、本棚から教材を引っ張り出して学習しようという気になっていた。
ロシア語学習者はスムーズに学べる?
セルビア語・クロアチア語はロシア語と同じスラブ系の言語で、文法や単語もよく似ているので、私のようにロシア語を学習した人間であれば割と楽にできるのではないかと考えていた。
今回は15年以上前に買った白水社のCDエクスプレスシリーズに加え、新装されたニューエクスプレスプラスも購入し、若干気合を入れて取り組んでみることにした。
思った通り、ロシア語と文法・単語が似ていることもあり、比較的簡単に2冊を一通りやり遂げることができた。
単語を全部覚えてはいないが、初級文法の仕組みはだいたい把握できた。
ロシア語と異なる部分もそこそこあったし、格変化もロシア語同様難しい。
なお、格変化はロシア語と同じだったり違うところもあったりでよく混乱しそうになる。
それでもロシア語の知識があれば文法はスムーズに頭に入ってくる。
ロシア語を知らないよりかは知っている方が圧倒的に学習しやすくなる。
そんなわけで私は結局2冊終えるのに1か月もかかっていない。
ニューエクスプレスシリーズをやってきた中ではかなり短期間で読み終えた方だ。
中級向けの文法書がほしい
CDエクスプレスとニューエクスプレスを比較するとニューエクスプレスの方が出てくる単語が多く、よりくわしく学べると感じた。
文法の説明もややニューエクスプレスの方が充実している。
ニューエクスプレスはキリル文字の文章がなくなっているのは残念だが、ラテン文字とキリル文字は1対1で対応しているので、ロシア語の知識があればあまり問題はないだろう。
2冊やることによって、復習の効果もでてくるため、入手できるなら2つあった方がいいかもしれない。
とはいえ、ニューエクスプレスシリーズもそれほど深く学べる学習書とはいえない。
入門レベルでは非常に便利な本だが、ある程度覚えたら次のレベルの学習書が欲しくなる。
ところが、セルビア語・クロアチア語はニューエクスプレスシリーズ以外に流通している本がほとんどない。
旅するクロアチア語は旅行会話の本で、それほど詳しい文法の説明はない。
オンデマンドで入手できるセルビア語読解入門は私も持っているが、ニューエクスプレスを終えたばかりのレベルからは少し高いように感じる。
隣国の公用語スロベニア語は辞書も文法書も発売されているのだが、セルビア語・クロアチア語は今のところ見当たらない。
セルビア語・クロアチア語を学ぶ上で最大のネックは学習書の不足だろう。
セルビアでもクロアチアでもいいからニューエクスプレス以外の文法書があればもう少し学習を継続したいところだが、難しいのだろうか。
そんなことを考えていたら、文法書ではないがクロアチア語に関する書籍の新版が発売されていた。