外見も中身も大事
複数の外国語に手を出していると、辞書もどんどん増えていくものだ。
気がつくと、ここ一年で4冊くらい買っていたりする。
いろいろな辞書を使っていると、それぞれのいいところ、悪いところがわかってくる。
もちろん、辞書の内容は大事だ。
語彙数だったり、用例の多さだったり、字の大きさ、など。
しかし、辞書そのものの材質、大きさなんかも使いやすさに大きく関係することがわかってきた。
最近多い「硬い」辞書
辞書といったら、1ページの紙が薄くて、全体的に柔らかい作りになっているのが一般的だが、最近は普通の単行本みたいな装丁の辞書が増えている。
一般的な柔らかい辞書は製本にコストがかかるのか、それに比べて「硬い」辞書は安価の場合が多い気もする。
2018年に発売されたプログレッシブ インドネシア語辞典のように、学習者があまり多くない言語の辞書でもこうした「硬い」辞書が発売されている。
下の写真の左側が「柔らかい」辞書、右が「硬い」辞書なのだが、開いた時に大きく差が出ることがわかった。
左側の小学館 西和中辞典〔第2版〕は開いたままの状態で机上に置いておけるのだが、右側の辞書ではそれが難しい。
真ん中くらいのページなら辛うじて開いたままの状態をキープできるものの、少し触れただけで閉じてしまいそうだ。
写真の通り、背表紙の部分以外は完全に浮いてしまっている。
辞書を使う状況を考えてみると、何らかのテキストを読んでいて、わからない単語を調べたりすることが多い。
そうなると、テキストと辞書を交互に見ることになるので、できれば辞書は開いたままの状態にできた方が便利なのだ。
そういう点では「硬い」辞書は内容はともかく、やや機能面で劣るといえるだろう。
開いたままにできない辞書は多い
実はこうした「硬い」辞書以外にも開いたままにするのが難しい辞書がある。
ページ数が少なかったり、ページの横幅が短い辞書でも、開いたままの状態をキープできないことがある。
下の写真はデイリーコンサイス韓日辞典だが、「硬い」辞書同様に中央付近のページでは開いたままの状態を辛うじて保てるが、不安定であった。
他にも何冊か試してみたが、ある程度厚みのある大きい辞書の方が開いた状態で置いておけるものが多かったのに対し、ポケット版の辞書はほぼダメであった。
最近は、小学館の西和中辞典で学習する機会が多いので、机上で開きながら快適に学習できているが、上質な辞書だからこそできることなのだと、今更ながら実感したのだった。
辞書を選ぶ時は「開いた状態をキープできるか」という視点も意識しておきたいものだ。