ルート選びに迷う
アルヘシラスに2泊した後にロンダへ行ったのだが、実際のところ前日までどこへ行くか決めていなかった。
翌日の朝にマラガからマドリードまでの航空券を持っていたので、夜にはマラガに到着していなければならない。
そうすると選択肢は3つくらいに絞られた。
・マラガへ直行してマラガを観光
・「白い村」ミハスに行く
・ロンダに行く
泊まっていた宿に鉄道の時刻表があり、ロンダ行きが8:45に出ていることを確認して、結局ロンダに行くことにした。
この時間ならロンダを見た後にマラガも少し観光できるかもしれない。
そう考えて、駅に向かった。
予定が狂い出す
ところが駅に行くとロンダ行きは11:45だという。
出発まで3時間もある。
隣にあるバスターミナルに行くと、アルヘシラスの近くにあるタリファという町に向かうバスがもうすぐ出ることがわかった。
タリファを見てからマラガに行くかロンダに行くか考えようと思い、荷物を持ってタリファへ向かった。
タリファに向かう途中、ジブラルタル海峡の向こうにうっすらとアフリカ大陸が見えた。
タリファはイベリア半島最南端の町で、モロッコへもフェリーが出ている。
迷路のような旧市街があるらしくて可能であれば行きたいと思っていたところだ。
小さなバスターミナルに到着したものの、コインロッカー のようなものは見当たらない。
インフォメーションカウンターにいた人にきいてもないとのこと(もちろんスペイン語しか通じない)。
他の都市に向かうバスの時間も不明で、アルヘシラスに戻るバスもいつ出るかわからない。
荷物を持って観光するのも厳しいので、結局は乗ってきたバスに戻り、アルヘシラスへ帰ることにした。
こうして往復4.9ユーロと、1時間半が無駄に消えていったのだった。
スペインで最大のピンチ
消えたのはそれだけではなかった。
アルヘシラスに戻り、鉄道駅でロンダ行きの切符を買って何か食べよう思った時に、持っていたビニールの袋がないことに気づいた。
袋の中には地球の歩き方やカメラのレンズなどが入っている。
タリファから戻るバスに忘れた可能性が高い。
バスターミナルの職員に事情を説明すると、そのバスは11:30にターミナルに戻るとのこと。
しかし、誰かが持って行ってしまったら見つからないかもしれない、と言われた。
ロンダ行きの代行バスが11:45なので、ギリギリ間に合うかもしれない。
とりあえず、食事をとってバスが来るまで待つことにした。
1時間後バスがターミナルに到着し、中に入って探してみた。
自分が座っていた場所を見ても袋はなかった。
諦めて駅に向かおうと考えはじめたとき、バスの運転手に声をかけられた。
なんと、袋を別の場所に確保してくれていたのだった。
お礼を言ってから急いで駅に向かい、ロンダ行きの代行バスに乗ることもでき、無事に旅を続けることができたのだった。
荷物を失くして見つかるのは日本くらいだ、とよく言われるが、そんなこともないということをスペインで考えさせられた。