私の外国語挫折日記

さまざまな外国語への挑戦と旅の記録です


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【読書日記】チャールズ・デュヒッグ『習慣の力 The Power of Habit』- 継続する仕組みを考えさせられた

語学継続のヒントを探すために

何となく書店で手に取った本書が面白そうなので購入してみた。

外国語もそうだが、なかなかやろうと思っても継続しないことが多い。

どうしたら継続して取り組めるのか、逆に止めたい習慣もどのようにして止められるのかが気になったのが、読もうと思ったきっかけだ。

果たして私の外国語学習に役立つのか、そう思いながら読み始めたが、割と短期間で読み終えることができた。

習慣の仕組みを科学的に説明

この本は単なる経験に基づいた自己啓発書ではなく、長年の実験や臨床研究のデータに基づく説明がなされている点で、説得力があると感じた。

「習慣」がどのように定着するかを説明している部分も、脳の障害であるときから長期的な記憶が定着しなくなった人が、どのように習慣を継続させていったかという事例により明らかにしている。

どうやら通常の記憶と習慣は脳内では別の部分で動いているらしい。

習慣になってしまえば、無意識にその行動をとるようになるという。

 

では、どのような仕組みで習慣が生まれるかということを、ラットの例で説明している。

ラットはチョコレートを迷路の中の同じ場所に置く実験を何百回と繰り返すと、ラットは次第に考えなくても同じルートを辿るようになる。

これは迷路をたどるとチョコレートという報酬を得ることができ、同じ経験を何度も繰り返したために、その報酬を得るために考えなくても無意識に同じルートを辿る「習慣」ができたそうだ。

このラットの事例などから、あるきっかけでとった行動により、なんらかの「報酬」が得られると、その行動がルーチンとなることで「習慣」は生み出されるということがわかったらしい。

これを読んで私は少し前に読んだ本を思い出した。

 

語学学習に応用するにはどうしたらいいか

本書では「きっかけ→ルーチン→報酬」というループが描かれた図が頻繁に登場する。

要するに報酬を得るための行動を繰り返すとルーチン(習慣)となるので、「○○したい!」という欲求が生まれたりすると、それを満たすために同じ行動を繰り返すということだ。

語学の学習にこのメカニズムを応用できないか考えているが、なんだか言われてみると自分がある程度上達した外国語を学習しているときはこのループにうまくハマっていたと思えてきた。

この間読んでブログにも書いた黒田龍之助さんの本の内容を見ても、このループに乗っていたように感じる。

 

 

黒田さんはロシア語の教室に通い、先生から「ハラショー」と言ってもらうために、暗唱や発音を日常的にやっていてロシア語が上達したが、黒田さんにとって先生の「ハラショー」が報酬で、暗唱・発音練習がルーチンだったのだろう。

私もこういうところを参考にして学習に活かしたいものだ。

 

習慣の力 The Power of Habit (講談社+α文庫)

習慣の力 The Power of Habit (講談社+α文庫)