インドネシア周辺の秘境探し
1週間の休暇を取得できそうなので、友人の住むインドネシアに行くことにした。
とはいえ友人に会うのはそのうち1日のみ。
首都のジャカルタだけでは面白くない。
ここは無難にインドネシア観光の目玉であるバリ島や、ジョグジャカルタ近くのボロブドゥール遺跡を見に行くべきか。
しかし人が多いところに観光に行くのは疲れる。
せっかくの長期休暇なのでゆっくりできるところがいいな。
そんなことを考えながら東南アジアの地図を眺めてみた。
ジャカルタから遥か東の方に目が行った。
東ティモールに行ったらパスポートに普通の人が行かない国のビザが貼られておもしろいかも、と思いネットで東ティモール情報を調べてみた。
しかし出てくるのは「何もない」「行く価値がない」などのネガティブな情報ばかり。
交通手段も少なく、コストもかかりそうだということが分かった。
「ここはないな」
東ティモールは候補から外れた。
スマトラ島のアチェ州は厳格なイスラム法が適用されている地域で、面白そうだが緊張する。
ニューギニア島でペニスケースを着けた先住民を見に行くのも興味があるが、山奥に行くほどの時間はない。
そんなことを考えていると、ある地域が気になった。
地球の歩き方に無視される地域
ジャカルタから北東へ約2000キロのところにマルク諸島という地域がある。
ここはなぜか地球の歩き方には載っていない。
かつてこの地域の中心都市アンボンでキリスト教徒とイスラム教徒の紛争があった影響か危険地域として認識されているのかもしれない。
しかし、調べてみると歴史的には非常に面白い地域だということが分かった。
この辺りは古くからクローブ(丁子)やナツメグなどのスパイスの産地として栄え、大航海時代にはヨーロッパ人たちが砦を築いたり、商館を開いたりしていたらしい。
日本の戦国時代や江戸時代初期のあたりには日本人も渡航していたようで、この地で起こったイギリスとオランダの抗争であるアンボイナ事件では日本人の傭兵が登場する。
アンボイナ事件があったアンボン周辺はナツメグ・メースの産地で、その北方にはクローブの産地であるテルナテ島、ティドレ島、ハルマヘラ島などが北マルク州を構成している。
ネットでテルナテ島を調べてみると、意外と歴史的建造物が残っている、中規模の都市である、治安も問題なさそう、ということがわかり渡航を検討することにした。
その後、都合のいい時間帯の航空便や、良さそうな宿も見つかり、思い切って渡航を決めた。
旅の準備
まずは航空券を予約した。
ガルーダ・インドネシア航空で午前1時40分ジャカルタ発、午前7時テルナテ着という深夜便があった。
これで一泊分の宿代が浮く。
ホテルは予約サイトによっては1件もヒットしないが、Booking.comなら数件出てきたので、いろいろと比較できた。
ヴィラ・マラサイという中心部からやや離れたところにある宿がユーザーの評価が高くて気になったのでここに3泊することにした。
アーリーチェックインもできるとのことで、早朝に到着してから眠くなっても何とかなりそうだ。
そしてガイドブックだが、英語の書籍"lonely planet"を本屋で立ち読みし、情報収集を行った。
電子書籍でも購入できるので迷ったが、Kindle Unlimitedという月額制の電子書籍読み放題サービスの対象となっていることがわかり、1か月無料のお試しで読むことにした。
これで準備万端、ガイドブックを読み込んでテルナテに乗り込んだ。
- 作者: Loren Bell,Stuart Butler,Trent Holden,Anna Kaminski,Hugh Mcnaughtan
- 出版社/メーカー: Lonely Planet
- 発売日: 2016/07/19
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