イラン旅行を計画
大学時代にイランに旅行することを計画した。
理由はいくつかあるが、物価が安く長く滞在できそうなこと、意外と治安がいいらしいということ、歴史的な建造物や遺跡が多く魅力があったということなどがあった。
イラン人といえば、偽造テレフォンカードやクスリの販売という悪いイメージがあったので周囲には反対されたが、百聞は一見に如かずということでバイトで資金を貯め、イラン旅行に備えた。
中東のフランス語
大学生だった私は時間が余るほどあったので、せっかくだから現地の言葉を勉強しようと思った。
イランの公用語はペルシア語で、テキストもいくつか入手できた。
文字はアラビア文字である。
アラビア語を少しかじっていた私は半月程度で文字を覚えることができた。
大学でペルシア語を教えている先生がいたので、半年間受講して旅行に備えることにした。
目的があると勉強もはかどり、購入した「基礎ペルシア語」というテキストを最後までやり切った。
実際にやってみると文字は難解そうだが、文法は初級程度なら非常に簡単に感じた。
語順がなんとなく日本語に似ていて、話すときにスムーズに言葉が出てきた。
やはりスラスラと話せると、気分がいい。
ペルシア語自体がなめらかで美しい響きがあることから「中東のフランス語」というらしい。
そうすると乾いた感じの発音が特徴的なアラビア語は「中東のドイツ語」なんだろうか。
そんなことを考えながら勉強を続けた結果、ある程度のレベルまで到達しているのが実感できた。
イスファハンは世界の半分
ペルシャ語を半年勉強した後、夏休みを利用して3週間ほどイランを旅行した。
はじめの数日間はそれほど会話も上手にできなかったが、滞在日数が増えるごとにペルシア語は上達していった。
人懐っこいイラン人の性格もあり、旅先ではいろいろなところで声をかけられた。
もちろん怪しい輩もいたが、親切な人が多く、とても居心地がよかった。
特に、世界遺産にもなっているイスファハン(エスファハーン)は歴史的建造物が集中するイマーム広場や、夜になるとライトアップするスィーオセ橋など魅力たっぷりの街で、1週間も滞在してしまった。
旅行は非常に楽しかったが、時間がないとなかなか行ける距離でもなく、社会人になってからは訪問していない。
しかし、いつかまた行きたい国ではあるので、その時はまたペルシア語を勉強しなおしたい。
まとめ
※挫折の原因
・日本にいると使う機会がほとんどない
・勉強を再開するモチベーションがわかない
※使用したテキスト
・基礎ペルシア語 岡崎 正孝 大学書林
※おすすめ度 ★★★★☆
・意外と文法は難しくない
・イランは人口が多く、今後の経済発展の可能性あり
・見ごたえのある観光地が多い