私の外国語挫折日記

さまざまな外国語への挑戦と旅の記録です


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とっさのひとこと 中国人に間違われる話

日本人と認識されない

ここ数年、海外に行って感じることがある。

どうやら私は中国人に間違われているようだ。

バンコク市内を歩いていたら中国人観光客に中国語で話しかけられた。

ソウルの市場で中国語で声をかけられた。

羽田空港の保安検査員に英語で話しかけられた。

こんなことが続いているのだ。

こんなに間違われるのであればいっそのこと中国語を勉強しようかと思ったこともある。

しかし中国に興味がないわけではないがしばらく行く機会もなさそうなので、

中国語の勉強をする予定もない。

だが、かつて少しだけ勉強したことがあった。

 

新疆ウイグル自治区旅行のためにワンフレーズだけ暗記

大学時代に、NHKのラジオ講座で中国語をかじったが、

発音の難しさに心が折れ、続けることはなかった。

その後、新疆ウイグル自治区に旅行に行こうと考えた。

当時から漢民族に反感を持ったウイグル人によるテロ事件が起こっていたため、

漢民族と間違われて殺されないように「我是日本人(私は日本人だ)」という

フレーズだけ覚えていくことにした。

いろいろな外国語をかじったおかげで発音も(多分)ばっちりだ。

結局、ウイグル語を勉強していったため、

現地ではウイグル語しか使わなかったが、

思わぬところでこのワンフレーズが生きることになった。

 

帰国して

日本にも中国人観光客が増加して久しいが、

彼らの爆買いに対応するため中国人のスタッフをそろえる店も多くなった頃だった。

私は急遽必要になった薬を買うため街のドラッグストアのレジに並んだ。

会計をしようとすると店員から中国語で話しかけられた。

ああ、国内でも中国人と間違えられるのか、と思ったがとっさにあのフレーズが浮かんだ。

「我是日本人(私は日本人です)」

私がそう言うと中国人の店員は一瞬「まずい」といった表情を浮かべ、

恥ずかしそうにこう言った。

「本当にすみません。中国語上手ですね。」

相手を驚かせ、さらに褒められた私は何かに勝利した気分であったが、

冷静になってみると、ただ中国人に見えるという現実を再認識しただけであった。

 

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